Tor Browser はあなたが訪れたウェブサイトを他人に知られることを防いでくれます。
インターネットサービスプロバイダー (ISP) などの一部の組織は、あなたが Tor を使用していることを確認できる場合がありますが、あなたが Tor を利用している際のアクセス先は分かりません。
Tor であっても完全な匿名性をを提供することはできないというのが一般的な意見です。
ただし、Tor の利用およびオフライン状態になることをうまく使えば、匿名性を向上させられる可能性はあります。
Tor Browser と Tor 専用に構築されたソフトウェアを使用する
Tor は、コンピューター使用時に、コンピューターのすべてのインターネットトラフィックを保護するわけではありません。
Tor は、Tor を介してインターネットトラフィックを送信するように適切に設定されているアプリケーションのみを保護します。
ウェブブラウジング:
ファイル共有:
ウェブフォームで入力する情報を管理する
Tor Browser を使ってウェブサイトにアクセスしても、サイトはあなたが誰なのか、あなたの本当の位置情報を知りません。
残念ながら、多くのサイトがウェブフォームを通じて必要以上の個人情報を要求しています。
あなたがそのウェブサイトにサインインすると、サイトはあなたの位置を知りませんが、あなたが誰であるかは分かります。
さらに、氏名、メールアドレス、住所、電話番号、またはその他の個人情報を提供した場合、そのウェブサイトに対して匿名ではなくなります。
最善の防御策は、ウェブフォームに入力する際には、用心深く、細心の注意を払うことです。
Torrent を Tor 上で利用しないでください
Torrentファイル共有アプリケーションは、Tor を使用するように指示されていても、プロキシ設定を無視して直接接続することが確認されています。
Torrent アプリケーションが Tor 経由でしか接続しない場合でも、多くの場合、トラッカーのGETリクエストで実際のIPアドレスを漏洩します。
この方法では torrent トラフィックと他の同時 Tor ウェブトラフィックの匿名化を解除するだけでなく、他のすべてのユーザーの Tor ネットワーク全体の速度も低下します。
プラグインをインストールしたり有効にしないでください
Tor Browser は Flash、RealPlayer、Quicktime などのブラウザープラグインをブロックします。これらは IP アドレスを漏洩させるために利用されることがあります。
同様に、追加のアドオンやプラグインのインストールを Tor Browser にインストールすることもお勧めしません。これらは Tor をバイパスしたり、匿名性やプライバシーを損なう可能性があります。
ウェブサイトの HTTPS 版を使用する
Tor は、Tor ネットワークとの間のトラフィックを暗号化しますが、最終的な宛先ウェブサイトへのトラフィックの暗号化は、そのウェブサイトに依存します。
ウェブサイトのプライベートな暗号化を保証するために、Tor Browser には HTTPS-Only モード が搭載されており、HTTPS 暗号化をサポートしているウェブサイトで HTTPS 暗号化を強制的に使用できます。
ただし、機密情報を提供するウェブサイトのアドレスバーに南京錠またはオニオンアイコンが表示されていること、URLにhttps://が含まれていること、ウェブサイトの正確なアドレスが表示されていることを確認するために、ブラウザーのURLバーに注意する必要があります。
Tor と HTTPS の関係を説明する、EFF によるこちらの図もご覧ください。
オンラインで Tor を利用してダウンロードした書類を開かないでください
Tor Browser は、外部アプリケーションによって処理されるドキュメントを自動的に開く前に警告を表示します。
この警告を無視しないでください。
Tor 経由でドキュメントをダウンロードする場合は、(特にDOCやPDFファイルは、Tor Browser に内蔵されているPDFビューアを使わない限り)ドキュメントを開くアプリケーションによって Tor の外部にダウンロードされるインターネットリソースが含まれている可能性があるため、十分に注意する必要があります。
これにより、Tor以外のIPアドレスが明らかになります。
Tor でダウンロードしたファイルを操作する必要がある場合は、接続されていないコンピューターを使用するか、 dangerzone を使用して安全なPDFファイルを作成し、開くことを強くお勧めします。
しかし、どのような状況でも BitTorrentとTor を一緒に使用することは安全ではありません。
ブリッジの使用および・またはグループの検索
Tor は、攻撃者があなたの接続先のウェブサイトを知るのを防ごうとします。
ただしデフォルトでは、インターネットのトラフィックを見ている人が Tor を使っていることを知るのを防ぐことはできません。
これが重要な場合は、Tor ネットワークに直接接続するのではなく、ブリッジを使用するように Tor を設定することで、このリスクを軽減できます。
結局のところ、最善の保護策はソーシャルアプローチです。あなたの近くに Tor ユーザーがたくさんいて、彼らの関心が多様であればあるほど、あなたが彼らの一人であることの危険性は低くなります。
他の人にも Tor を使うように推奨しましょう!
賢くなって、理解を深めましょう。
Tor が何を提供し、何を提供しないかご理解ください。
この問題点のリストは完全ではないので、すべての問題を特定し記載するためにあなたの助けが必要です。
Tor Browser に新しいアドオンをインストールすることは、プライバシーとセキュリティの両方を損なう可能性があるため、強くお勧めしません。
新しいアドオンをインストールすると、Tor Browser が予期せぬ影響を受け、Tor Browser のフィンガープリントが固有になる可能性があります。
Tor Browser のコピーに固有のフィンガープリントがある場合、Tor Browser を使用していても、ブラウジングアクティビティを非匿名化して追跡することができます。
各ブラウザーの設定と機能によって、「ブラウザーフィンガープリント」と呼ばれるものが作成されます。
ほとんどのブラウザーは、インターネット上で追跡可能な各ユーザーの固有のフィンガープリントを意図せずに作成してしまいます。
Tor Browser は、ユーザー間でほぼ同一の(完璧ではありません)フィンガープリントを持つように特別に設計されています。
つまり、各 Tor Browser ユーザーは他の多くの Tor Browser ユーザーと同じように見えるため、個々のユーザーを追跡することが困難になります。
また、新しいアドオンが Tor Browser の攻撃対象領域を拡大する可能性も高いです。
これにより、機密データが漏洩したり、攻撃者が Tor Browser を攻撃したり可能性があります。
アドオン自体がユーザーを監視するように悪意を持って設計されている可能性もあります。
Tor Browser には、既定で NoScript というアドオンがインストールされており、これ以外のアドオンを追加すると匿名性が失われる可能性があります。
ブラウザーのフィンガープリントについて詳しく知りたいですか?これにつきましては、Tor Blogの記事をご覧ください。
あなたのプライバシーを損なわない方法で両者を併用する方法を知っている上級ユーザーでない限り、Tor と VPN を併用することはおすすめしません。
Tor と VPN に関する詳細情報は、私たちの Wiki をご確認ください。
もちろんです!私たちには Tor リレーを運用する組織のリストがあり、あなたの寄付を Tor ネットワークのスピードと匿名性の向上に喜んで使ってくれます。
これらの組織はTor Project, Incとは異なりますが、私たちはそれを良いことだと考えています。
それらは Tor コミュニティの一員である親切な方々が運用してくださっています。
匿名性とパフォーマンスはトレードオフの関係にあることにご注意ください。
Tor ネットワークの匿名性は多様性から来ている部分もあるので、もしあなたが自分のリレーを運用できる立場にあるのなら、寄付するよりも Tor の匿名性を向上させることになるでしょう。
しかし同時に、帯域幅のスケールメリットは、多くの小規模な寄付を複数の大規模なリレーに組み合わせることが、ネットワークパフォーマンスをより効率的に向上させることを意味します。
匿名性の向上とパフォーマンスの向上はどちらも価値のある目標なので、どんな形であれ、あなたが手助けできることは素晴らしいことです!